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AAAI-21 参加記
学会参加報告

寺内です. 2/2-2/9 (現地時間) 開催の 35th AAAI Conference on Artificial Intelligence にて

"Evolutionary Approach for AutoAugment Using the Thermodynamical Genetic Algorithm"

というタイトルで発表してきたので, 感想をだらだらと書いておこうと思います.

投稿~採択にあたって(8月~12月)

投稿するのか...

AAAI に投稿しないかと提案をいただいてから, 限られたスケジュールの中で手法を考案し, 定量実験をし, 論文を書くというのを同時並行的に進めるのははっきり言ってとても大変でした(実験結果出る前から論文を書きはじめるなという意見は正しくて 僕もえ, この状態で書きはじめるの?と思っていました). まぁダメでもまたどこかの国際学会で出せれば今回書いた英語も無駄にならないかーとか思いつつ気軽な感じで書きはじめることにしました.

論文を書くときに気をつけたことなど

論文を書く際には従来研究の論理的な話の流れをかなり参考にして, 特に提案手法が従来研究のどのような課題について言及し, その解決方法としてどのようなアプローチをとるのか,なぜそのアプローチが有効なのかということを明確に述べることに力を入れました. あとは有効性を示すためにはどのような実験か,主張を裏付ける追加実験は何か,などなど. 実際, 査読でモチベーションがわかりやすく, 論理的に書かれているとのコメントをいただいたので, そこはよかったと感じています. あとは論文を書くにあたって慣れない英語をたっぷり書くわけですが, 先行研究を参考にしていると日本人の書く英語と論文でよく使われる英語表現の間の乖離をかなり感じて自分の書く英語の未熟さを痛感しました. 日本語でも十分に伝えきれないのに, 英語にするとさらに伝えたい情報が削ぎ落とされる感じがします.

夏の研究室は地獄

当時は夏真っ盛りにも関わらずエアコンが故障しているサウナのような研究室で森先生にやばいんちゃうかと心配されながらも論文をひたすらに書いては修正しを繰り返していた記憶があります. 普段涼しい冷房の下に暮らしている生活からは考えられない量の汗をかいて, 2 Lくらいの水は 1 日でなくなっていたと思います. そういう凄惨な過去の歴史から, 今居室の僕の席の後ろに扇風機が移動しているわけです.

査読プロセス

乗り切った投稿後に控える 10 月の反論フェーズ(一次査読)では, 論文で説明しきれていなかったところや理解しにくかった表現,提案手法の発展的話題に関する様々な質疑及びコメントをいただき大変参考になりました. 質疑に対する返答は 1 度きりなので, 誤解を生まないかつ簡潔な表現で理解してもらうことに努めました. その後, 12 /1 に二次査読を経て採択をいただきました.

採択後~学会まで (12月~2月)

採択されてほっとしたのもつかの間で, その後も最終レビューに対する修正, 追加実験等に追われていました. 今年はバーチャル開催ということもあり, 発表は録画した動画を通じてとのことで, 自分の下手な英語を聞いてうんうんうなりながら動画を編集していました. とにかく, 採択されたら終わり, 修正して提出したら終わり, ということはなく, 継続的にやることが降ってくるというイメージです. ついでに修論も書いていました.

学会 (2/3-2/10)

こんな感じでした. たのしかったです.

学会参加を終えて

大きな学会参加を通じて良い経験が得られましたといい感じの言葉で締めくくりたいところですが, まだ最終稿の提出が 3 月に控えているので最後まで油断させてくれません.

以上, 参加を終えた感想のまとめとしては

  • すべてのスケジュールをしっかり立てるのが大事. 特に論文の執筆.
  • 想定していたよりもやることがいっぱいある
  • 大きな舞台で論文を紹介できたのは嬉しい
  • 質の高い論文に触れる良い機会だった. 特に AAAI は人工知能研究に関する広範なトピックを扱っているため, 最新の流行を把握するのはもってこい.

という感じです. また来年以降も出す人がいると思うので今回書いたことが何らかの参考になればなと思います. また来年以降も出す人がいると思うので今回書いたことが何らかの参考になればなと思います.